革靴って同じような外観であっても実は製法によって構造が異なっていて、それによって修理の方法や手段も変わってきます。
こちらの靴は一見ウェルテッドなんですがソールが剥がれかけているとのことで、バラしてみると………
特殊!
ウェルテッドのダブルソールと見せてセメントシングルソール。しかしコルクが入ってる……。
ぼくはミッドソールまでマッケイじゃないかと睨んでいたのですがハズレでした。
ウェルトの上にフェイクのウェルトを重ねてダブルに見えるようにしてたんですね。
コルクがあるのでソールの接着面はウェルト部分しかありません、剥がれるのは仕方ない気がしました。
ミッドソールだと思っていたウェルトは損傷箇所があるため外してリウェルトが必要でした。
リウェルト後の状態。
この後は通常のウェルテッドシューズのオールソール工程です。
次の修理もここからでOK。
こういった謎の構造の靴は実はけっこう存在します。